タスマニア州での運転

2月6日から10日まで、タスマニア州ホバート(Hobart, Tasmania)を訪れました。メルボルンからは飛行機で80分(1時間20分)程度です。メルボルンタスマニア州デボンポート(Devonport)を結ぶフェリーもあるのですが、半日ほど時間がかかること、ホバートとは反対の島の北側に到着し移動に時間がかかることから、今回は飛行機を選びました。

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ご存知のとおり、タスマニア州タスマニア島がそのまま一つの州になっています。島の大きさは北海道の約8割ほどです。公共交通機関もあるようなのですが、広大な島内を移動するにはやはり車が便利です。滞在中は、私もホバート国際空港でレンタカーを借りました。

私が利用したのは、YesDriveというカーレンタルで、トヨタカローラハイブリッドが保険などを含め、5日間で530ドルほどでした。空港に到着してからレンタカー会社に電話で連絡し、迎えに来てもらいました。10分から15分ほど待ちました。会社は空港から10分ほどのところにあり、そこで手続きしました。パースで借りたときは、日本と同じように受け渡し前に担当者と車の状態をチェックしましたが、YesDriveではそれが省略されました。その代わりに、担当者が事前に車の写真を撮り、それを利用者と共有するという仕組みになっていました。写真は当日のうちに、メールに添付されて送られてきました。

ホバート近辺で運転していて思ったのは、その制限速度の速さです。メルボルン近郊では、一般道が40km/hから60km/h、ハイウェイが80km/hから100km/hです。ところがホバートでは、一般道でも70km/hから80km/hでした。もちろん、ホバートの中心部で人も車の通りも多いところは40km/hのところもありましたが、郊外に出ると100km/hというところもあります。ハイウェイは110km/hでした。日本で言う片側2車線の国道をみんなが当たり前のように80km/hなどで走るので、少し怖さを覚えました。

また、郊外を走っていてよく目撃するのが動物たちの死がいです。街中ではそうでもありませんが、農地や牧地の間、あるいは街と街を結ぶ道路で、車に轢かれたであろう動物たちの死がいを数え切れないくらい見かけました。動物たちを積極的に保護する一方で、人びとの利便性の犠牲になっている動物たちがいるという事実を知りました。なお、動物を轢いてしまった場合、まだ生きている場合は動物保護センターに連絡する、亡くなっている場合は死がいを道路脇に移動させるのが望ましいそうです。死がいをそのまま放置しておくと、それを狙うタスマニアデビル二次被害に遭うからだと、ツアーガイドの方が教えてくれました。

もう一つ、今回初めて経験したのがガソリンスタンドでの支払いです。多くの日本語ブログなどでも紹介されていますが、メルボルンで給油する場合、①ポンプでセルフ給油、②併設されているお店(コンビニのようなお店)のレジに行き、ポンプ番号を伝えて支払い、という流れです。ところが、レンタカーを返す前に訪れたShellのガソリンスタンドにはお店が併設されておらず、Pay Stationと記された支払機があるのみです。いつもどおり、ガソリンを入れてから支払えばいいのかなと考え、ノズルを給油口に突っ込み、レバーを握るのですが、一向に給油されません。四苦八苦している私を見かねたある男性がやりかたを教えてくれました。①Pay Stationで、ポンプ番号を指定して、クレジットカードとおおよその金額を登録する、②給油する、③必要に応じてPay Stationで領収書を印刷する、でした。「おおよその金額」は、たとえば10ドルと指定すれば10ドル分の燃料が給油されるのだそうです。私は満タンにしたかったので、150ドルと指定し、給油しました。実際は21ドル分ほどで、この金額だけがカードから支払われるのだそうです。たしかに、だれもいないガソリンスタンドで、何の手続きもなく給油できたら、監視カメラでもない限り、給油し放題になってしまいます(監視カメラがあってもチェックするのが大変)。後からよくよく考えれば、まったく合理的ですが、仕組みを知らない私にとっては大きなハードルでした。

タスマニアで楽しみにしていたことの1つに、『魔女の宅急便』のキキが働いていたパン屋さんのモデルになったお店Ross Village Bakeryを訪問することがありました。が、ホバートからだいぶ離れており、時間的な余裕もなかったことから断念しました。次の機会があるかはわかりませんが、訪れてみたい場所の1つでした。

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