Anniversary、アニバーサリー、記念日

早いもので2月も今日で終わりです。明日から3月。私のメルボルン生活もあと1ヶ月となります。

洪水から1年

今日2月28日は、ニューサウスウェールズ州北部の町Lismoreで洪水が発生してから1年です。ABC BreakfastではLismoreから中継があり、現在の街のようす、ビジネスを再開した人もいればそうでない人がいること、政府は金銭面を含め、支援を続けていくことなどが紹介されました。abc.ne.auでは当時の進捗状況をウェブサイトにまとめています。

www.abc.net.au

また、Sydney Morning Heraldは、昨年6月30日に洪水被害の広がりのようすを紹介していました。

www.smh.com.au

さらに、人びとの記憶を記録に残すべく、Flood Diariesというウェブサイトを立ち上げた方々もいます。

flooddiaries.com

Lismoreが川の交差するところであり、その上流で大雨がつづいたことから、水深が最大14.4mにまで達し、大きな被害をもたらしたようです。以前にも記しましたが、日本で洪水というと、激しい川の流れや堤防の決壊が想像されます。一方、こちらの報道で見る洪水は、そうしたものも一部にはありますが、どちらかというとじわじわと水面が上昇し、染み広がり、陸地であったところが水に沈むというイメージです。以前、メルボルンの中心を流れるヤラ川の上流に行きましたが、川幅が細く、まわりに牧草地、あるいは草原が広がっていました。こうした場所でも川の水量が増し、牧草地や草原にあふれ、沼や池のようになったとガイドの方から伺ったことがあります。

日本であれば、ダムや護岸工事などの治水工事が真っ先に行われそうですが、オーストラリアではコンクリートで岸辺を固めるような治水はあまり見かけません。どちらがよいかの結論はここでは得られませんが、その土地ならではの考えがあってのことであると理解しています。現在も被害に会われている方にお見舞い申し上げるとともに、被害に会われた方の一刻も早い復興とご健康を祈念します。

ウクライナ侵攻から1年

少し遅くなりましたが、2月24日でロシアがウクライナに侵攻してから1年となりました。今なお、いや一時よりも激しく、ウクライナ国内の住居や民間施設で被害が出、毎日少なくない市民の方に死傷者が出ています。

報道を見聞きして思うのは、外交への言及です。報道では各国からウクライナへの武器供与が取り上げられることが多いのですが、いかにして戦闘なしで、外交努力で戦争を終結させられるかが重要であると、私は考えます。国連総会や国連安保理でのようすは紹介されますが、そうした外交努力が行われているのか、行われていないとすればなにが課題なのかなど、こちらの側面からのようすも知りたいと思っています。他の方から見れば、甘い考えかもしれませんが、平和的な手段でこの戦争が一刻も早く終わることを願ってやみません。

さて、24日には、世界各地でウクライナへのエールが送られました。ここメルボルンでは、Flinders Street Stationがウクライナ国旗の青と黄色でライトアップされました。

www.dailymail.co.uk

あらためて、世界各国が、世界の人びとが連帯して、戦争のない世の中を迎えられたらと思います。

東日本大震災から12年

今度は少し早いですが、3月11日で東日本大震災から12年となります。1つ目の話題である洪水被害のように、時が流れ、街の復興が進むと、人びとからこの大災害の記憶が次第に薄れていきます。ただ、今なお現在進行形なのが福島第一原発事故の処理です。

先日、ABC Breakfastで、冷却に用いられ処理された汚染水の海洋放出が近々行われると紹介されました。2月26日の朝日新聞でも、このことが取り上げられていました。

www.asahi.com(有料記事)

海洋放出に関して、各国からの関心も高く、BBCの日本語サイトやThe Guardianなどでも報じられています。

www.bbc.com

www.theguardian.com

2月22日には、原子力規制委員会東京電力が提出した処理水放出計画の審査書案を了承したとも報じられています。

news.yahoo.co.jp

汚染処理水が積み重なり、それを保管する敷地に余裕がなくなる中、政府は決定した方針にしたがい、このように手続きを進めるのは当然のことなのかもしれません。ただ、そうであるからこそ、関係者への心配りがなおいっそう必要です。

海で繋がるアジア太平洋諸国も日本にとって重要な関係者です。2月7日、太平洋諸島フォーラムPacific Islands ForumPIF)の代表団が日本を訪問し、岸田文雄総理大臣や西村康稔経済産業大臣と会談しました。このとき、汚染処理水の海洋放出についても話題になりました。

www.mofa.go.jp

www.meti.go.jp

この訪問の内容は、笹川平和財団のウェブサイトに紹介されています。

www.spf.org

上にリンクを紹介したウェブサイトは、Googleでニュース検索した結果、見つけられたものです。残念ながら、その検索結果に日本のメディアが報じたニュースはあまりありませんでした。海外メディアの日本語サイトがヒットしたり、英語で検索すると海外のウェブサイトがヒットし、相応の情報に触れられます。

www.yomiuri.co.jp

海洋放出自体は「国内」のできごととして知る機会が多いでしょう。他方、それが海外の人びとはどう捉えているのか、どのような危惧を抱き、どのような要望を持っているのかなどを知る機会は、上述したとおり、残念ながら多くありません。より多角的にものごとを捉えられるような報道を期待したいと考えました。