Australian Open 23が終わってしまいました

2週間(予選会を含めると3週間)にわたって行われたAustralian Open(全豪オープン)が終わりました。私の気持ちとしては「終わってしまいました」です。

最終日となった昨日は、女子ダブルス決勝と男子シングルス決勝が行われました。女子ダブルスには、日本の青山修子選手、柴原瑛菜選手が登場しました。第1シードのBarbora Krejcikova選手、Katerina Siniakova選手のペアにストレート負けでしたが、初の決勝進出でしたよね。同じく初めて決勝に進出した車いすテニスの小田凱人選手も言っていましたが、こうした経験を積み重ねることが優勝に近づくことになるのでしょう。今後の活躍に注目したいです。

男子シングルスには、ジョコビッチ選手(クロアチア)とチチパス選手(ギリシア)が進みました。ジョコビッチ選手は全豪オープン前に開催されたアデレードオープンでハムストリングを怪我したということが報道されていました。全豪オープンの2回戦以降はテーピングも巻いていたと記憶しています。この短期間で回復することはないと思うのですが、決勝ではそのテーピングもなく、彼の底力を、彼の「テニス」を目の当たりにしました。

もちろんテレビ観戦です。ジョコビッチ選手の出場する試合は、初戦からロッド・レーバー・アリーナの夜の部(Night Session)に設定され、指定席のお値段もそれなりにしたので、あきらめました(苦笑)。しかし、今になって思えば、少し(どころかたくさんなのですが)奮発して、1試合でも見ておけばよかったかしら...。

一方のチチパス選手も、昨年のフレンチオープンで決勝に進んだ、若手の実力者のようですね。準決勝では西岡良仁選手に勝利したハチャノフ選手に3-1で勝ち上がってきました。準決勝当日の27日、二人の試合を観戦した男性(おじさん)に「とってもよい試合だったよ」と声をかけられました。たまたま聴覚障害者部門の試合を観戦していたときに、「これは何の試合?」と尋ねられて、先ほどまで観戦していた試合のことを教えてくれたのでした。

さて、男子シングルスは第1セットこそ6-3でしたが、第2セット、第3セットと伯仲しました。チチパス選手がブレイクすればすぐさまジョコビッチ選手がブレイクバックするなど、一進一退の攻防がつづきました。両セットとも6-6のタイブレイクにまでもつれこみました。ただ、いずれのタイブレイクも、ここぞというときの決定力はジョコビッチ選手が上手でした。この「決定力」はナダル選手の試合でも感じました。その瞬間に自身の実力を最大限に、そしてそれ以上に発揮できるのでしょうね。また、ジョコビッチ選手の持久力の高さも感じられました。第3セットの途中で、ファーストサーブの平均時速が紹介されましたが、チチパス選手は次第に衰えていったのに対し、ジョコビッチ選手は逆に速度が上がっていました。コートでのパフォーマンスも落ちることはありませんでした。全豪オープンの10回目の優勝、ナダル選手に並ぶグランドスラム22度の制覇は、驚くにあたらないと感じられました。

その後のスピーチもすばらしかったですね。世界中の若手、子どもたちに向けたメッセージは、きっと次世代の育成につながるでしょう。あらためてジョコビッチ選手、優勝おめでとうございます! そして、すばらしい試合を魅せてくれたチチパス選手、準優勝おめでとうございました!

ジョコビッチ選手に関してここに記したことは、おそらく観戦したみなさんも感じたことでしょう。今朝のニュース番組ABC Breakfastでも同様のコメントがありましたし、これからさらに勝利数を伸ばしていくだろうと述べていました。

ニュースでは女子シングルス、男子シングルス、そしてオーストラリアのペアが出場した男子ダブルスの決勝に関して報じられました。しかし、女子ダブルスは扱われませんでした。少し残念な気持ちになりました。時間の都合もあるのでしょうが、他の種目も適切に紹介してもらえたらと思いました。