Melbourne City FC vs Adelaide United FC

今日はAAMI Parkで行われた、Melbourne City FC と Adelaide United FC とのサッカーの試合を観戦してきました。この日は、先日のメルボルンダービーと同じく、男子チームと女子チームの2試合がつづけて行われました。男子チームは15時キックオフ、女子チームは17時40分キックオフの予定が組まれていました。1月29日現在で、男子は13試合を終えて勝点27で首位、女子は10試合を終えて勝点22の2位です。対戦相手のAdelaideは男子が5位(勝点19)、女子も5位(勝点13)です。

自宅で仕事をしていたら時間に気づかず、男子チームの試合のキックオフに間に合いませんでした(泣)。10分ほど遅れて到着し、試合を観戦。 その直後、12分に今シーズンに加入したThomas Lam選手がヘディングでゴール! これが先制点かと思いきや、私が来る前に、Adelaideが開始直後1分に先制していました(泣)。さらにその後すぐに、ゴール前での味方のバックパスをAdelaideのMF、Ryan Kitto選手にカットされ逆転を許しました。さらに前半終了間際の43分に、コーナーキックから追加点を許し、前半は1-3で折り返しました。

スタジアムの雰囲気もいまいち盛り上がりません。前半を終えただけで敗色濃厚な感じです。そして後半、またもや「事件」が起きました。

後半に入ってすぐの52分に、ワールドカップでオーストラリア代表としてゴールを決めたMatthew Reckie選手がゴールを決めました。2-3。会場は盛り上がってきました。

ゴール直後のサポーターのようす

その直後に交代で投入されたAdelaideのJuande選手が66分にCityの選手にタックルしたところ、あまり聞いたことのない音が会場に響きました。今日はメインスタンドのほぼ正面の前方に座っていて、そのプレイは目の前で起きました。Juande選手にイエローカードが出されたのですが、彼は動けません。選手が慌ただしくスタッフに支援を要請し、処置がつづきます。彼を覆うようにタオルで囲いがつくられます。だいぶ深刻なようです。さらに会場には救急車も到着しました。ここに及んで事態がただごとではないことに気づきます。30分ほどでしょうか。Juande選手は救急車で病院に向かいました。

帰宅後にチェックしたウェブサイトのニュースによれば、彼は右足のすねを骨折したとのことです。選手たちはそのことをその場ですぐに理解したようで、特にチームメイトであるAdelaideの選手の動揺は計り知れなかったでしょう。試合は66分からということで再開され、Cityが後半ロスタイムに得たPKで引き分けで終わりました。

その後、この「事件」(実際は事故)に関して、その背景を1つ知ることができました。選手の安全性の問題です。

オーストラリアでは不測の事態に備え、試合会場に救急車を常駐させる(static amburanlce services)ことになっているようです。しかし、2018年にビクトリア州ではそれを取りやめ、代わりに救急医(emergency physicians)を配置する方針とし、選手会もこれを了承し、現在に至っているとのことです。この措置はビクトリア州のみで、他の州では救急車は現在も常駐しています。今日の試合でも救急医とチームスタッフが対応にあたりました。救急車が会場に到着したのは13分後で、このことが大きな問題としてニュースなどで取り上げられています。

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サッカー選手の安全性に関しては、横浜F・マリノスでも活躍した松田直樹選手(当時松本山雅FC所属)が練習中に倒れ、亡くなったことを思い出します。その後、AEDの普及が進み、講習会も日常的に行われるようになりました。なにかが起きてからでは遅すぎますが、私たちはそのなにかが起きた今を大切にし、今後の安全性を求めていきたいところです。

さて、男子の試合につづいて行われた女子チームの試合は、Cityが1-0で勝利しました。せっかくのダブルヘッダーだったのですが、観客(サポーター?)の関心は男子チームにあったらしく、会場はがらんとしてしまいました。そのおかげと言っては失礼ですが、好きな席に移動して観戦できました。女子の試合はバックスタンドのほぼ真ん中に移動しました。選手との距離がさらに近く、そのプレイの迫力を間近で感じられました。試合の結果も大切ですが、こうした経験はその場にいるからこそのものであるとあらためて考えました。私個人としては、とてもお得な、充実したサッカー観戦となりました。

女子チームの試合のようす

翻って日本はどうでしょうか。男女両チームを持つサッカークラブも少なくないと思います。きちんと確認していませんが、日本でもこうした取り組みがあってもよいなと感じました。浦和はそうした活動があるでしょうか。どちらも人気チームなので盛り上がらない訳はないと想像します。地元の町田ゼルビアもやってくれないかしら。