全豪オープン7日目に行ってきました

22日(日)は全豪オープンの7日目です。今日の目標は、四大大会初のベスト16(Round 4)に進んだ西岡良仁選手の試合です。

3回戦(20日)では、ナダル選手に勝利したマクドナルド選手とあたりました。当日は仕事の合間にテレビ観戦でした。第1セットはお互いのサービスゲームをキープしながら突入したタイブレークを制して、西岡選手がリードしました。第2セットも第1ゲームから接戦となりましたが、西岡選手がマクドナルド選手のサービスをブレイクします。そこでハプニングが起きました。マクドナルド選手が腹筋を痛めたようです。メディカルタイムアウトののち、試合をつづけましたが、次第にサービスもまともに打てなくなりました。それでも最後まで諦めない姿勢は、先日のナダル選手も見せてくれたものです。西岡選手もやりにくかったでしょうが、ここはしっかり勝ち切って、今日の16強の舞台に立つことが大切でした。

そして、初の16強の試合です。場所はメルボルン・パークの中で3番目に大きな会場であるジョン・ケイン・アリーナ、対戦相手は第18シード、世界ランク20位のハチャノフ選手(Karen Khachanov、ロシア)でした。

試合は西岡選手が0-3のストレート負けでした。ハチャノフ選手のサービスで始まった第1セット第1ゲームは、西岡選手が複数回のデュースに持ち込むなど、厳しくも充実した試合が期待できる幸先のよいものでした。そう思ったのも束の間、第2ゲーム、第4ゲームと立て続けにハチャノフ選手にブレイクされました。第6ゲームもブレイクされ、終わってみれば0-6の一方的な展開。あっさりと第1セットを落としたという感じです。

第2セットも悪い流れが続きました。西岡選手もところどころでよいショットを決めました。深いストロークを使ったり、横へ揺さぶったりしてハチャノフ選手の隙を窺おうとするのですが、なかなか動じません。逆に西岡選手のショットがネットにかかったり、アウトになったりして、ペースを掴めないようすでした。第2ゲーム、第4ゲームとブレイクされると、自分に対する怒りからか、ラケットを何度も叩きつけて壊してしまいます。あの場面は正直、目にしたくなかったです。が、なにかのきっかけが欲しかったのでしょうね。残念ながら、第2セットも0-6で落とします。

後がなくなった第3セットは、観客も西岡選手を後押しします。ここまで勝ち進んできた西岡選手らしくないと感じていたのは、観客も一緒です。観客から飛ぶ“C'mon, Yoshi!”の声援があらゆるところから聞こえてきました。

第3セットはここまでの試合が嘘のような接戦を演じます。第2ゲームこそハチャノフ選手にブレイクされますが、直後の第3ゲームをブレイクバックします。その後は粘り強いプレイで、要所要所ですばらしいショットも魅せてくれました。データを確認したところ、29回ものラリーを制したゲームもありました。タイブレイクまでもつれましたが、最後は力尽きての敗退となりました。

男子シングルス準々決勝の西岡選手

試合こそ、0-3のストレート負けでしたが、それ以上に第3セットの印象が強く残りました。決して大きくない体で、さまざまな球種を打ち分けつつ、ゲームを組み立てていくさまは、今後の試合が楽しみになるきっかけを与えてくれました。ありがとうございました。そして、お疲れ様でした。

22日には、第1試合で、予選で日比野菜緒選手に勝利し本戦に進んだブクサ選手とペアを組む二宮真琴選手の女子ダブルス2回戦、二宮選手はAriel Behar選手(ウルグアイ)と組んだミックスダブルス1回戦にも登場しました。女子ダブルスは敗戦、ミックスダブルスは2回戦に進みました。

今日からはジュニアの試合も始まりました。恥ずかしいことですが、ジュニアの大会があることを当日の朝まで知りませんでした。選手のみなさん、大会関係者のみなさん、そしてテニスに関心を持っていらっしゃるみなさん、ごめんなさい。そのくらい初心者です。

試合日程を確認したところ、ジュニア女子で第1シードとなった齋藤咲良選手が第16コートの第1試合に、隣の第17コートの第2試合に園部若菜選手が設定されていました。ジョン・ケイン・アリーナはこの2つのコートの隣にあり、移動も便利です。西岡選手の試合前にお二人の試合を観戦することにしました。

齋藤選手の対戦相手は、ワイルドカードで参加したオーストラリアのStefani Webb選手でした。体が大きく、強いストロークを打てる選手と感じました。齋藤選手は球の勢いに慣れないのでしょうか。アウトになったり、ネットにかかったりすることが多かったように感じました。第1セットは3-6で落としました。第2セットは打って変わって齋藤選手のペースとなり、6-1で取り返します。このままの勢いでと思ったのですが、再び相手にペースを握られ、2-6で落とし、初戦敗退となりました。

園部選手は6-3、6-1でストレート勝ちでした。が、第1セットが終わったところで西岡選手の試合が近くなったため、途中退席しました。園部選手、ごめんなさい。

西岡選手の試合終了後、第16コートの第4試合に戻ってきました。齋藤選手とペアを組むのは木下晴結選手です。二人のペアは、第4シードに指定されました。第1セットは1-6で落としてしまいましたが、第2セットをタイブレイクで取ると、勢いそのままで最終セットのスーパータイブレイクを10-6で制し、2回戦に進みました。二人の粘り強い試合運びに芯の強さを感じました。

ジュニア選手の試合ということもあり、観客はそれほど多くありませんでした。日本の二人を応援しているのもコーチや関係者を除くと数名といったところです。ある方が写真撮影を求めていたので、私もそれに乗じて一緒に写真を撮ってもらいました。とてもよい記念になりました。ありがとうございました。

追記 今回、とまどったルールが2つあります。1つは、サーブがネットに当たって入ったときにプレイをつづけること、もう1つは、デュースになった後にポイントをとったチームがそのゲームを獲得することの2つです。前者はサーブのやり直しと思いきや、そのままプレイがつづきました。後者は、アドバンテージを経ることなく、ゲームが終了しました。場面に合わせてルールが適用されているのですね。慣れれば問題ないのですが、最初は???となりました。