全豪オープン12日目に行ってきました
全豪オープンも残すところあと3日となりました。ここまで勝ち進んできた上位の選手同士の対戦が楽しみとなりました。他方、毎日、あれだけ多くの試合があったのが、Match Scheduleを見ると、寂しさも覚えます。
残念ながら本戦出場は叶わなかった日比野菜緒選手は、instagramで次のように話しています。
いつもテニスの試合を観ていると、テニスって負け方を競うスポーツなのかもしれないなと思うことがあります。
トーナメントで、栄光を勝ち取ることができるのはたった一人。
それ以外の選手は必然的に全員敗者になるからです。優勝者以外は必ず負けるスポーツだからこそ、いかに負けるかが大切になるのではないかと感じました。
いい負けは自分を成長させてくれる!
欲、プライド、過信などを捨てて、一生懸命にプレーすることで次に繋がる何かを得られると信じています。毎週違う国で行われる大会に出て、試合をして、毎試合ベストの状態で臨むことは簡単ではないけれど、最後の一人になれない時はせめて「グッドルーザー」でいたいなと思います。
大会の進行に従って醸し出される寂しさの背景と、そこに見出されるテニス大会の本質、選手の矜持を知るきっかけをもらいました。ありがとうございます。
さて、今日のスケジュールは、次のとおりでした。
- 第2試合 ジュニア部門女子シングルス準決勝 石井さやか選手 - Alina Korneeva選手
- 第4試合 ジュニア部門女子ダブルス決勝 Renata Jamrichova選手、Federica Urgesi選手 - 木下選手、齋藤選手
このほか、第1試合に上地結衣選手の車いす部門女子ダブルス決勝、第2試合に青山修子選手、柴原恵那選手が米国のGauff選手、Pegula選手と対戦する女子ダブルス準決勝も予定されていましたが、仕事の都合と試合が重なってしまったこともあり、ここまで応援してきたジュニア選手の試合に足を運びました。
石井選手は第1セットをとったのですが、第2セット、第3セットとストロークに苦しみ、残念ながらここで敗退となりました。前日のダブルスのときに気にしていた足の状態も思わしくなかったのでしょうか。ラリーでのストロークは力強さを感じ、決して引けをとりませんでした。一方で、抑えが効かず、アウトになるボールもあり、自身も納得していないようすでした。あと一歩でしたね。
ジュニア部門男子ダブルス決勝を挟み、第4試合は昨日石井・小池ペアに勝ったJamrichova選手、Urgesi選手と木下選手、齋藤選手との決勝戦です。相手ペアはノーシードからの決勝進出です。
第1セット第1ゲームで、木下・齋藤ペアがブレイクし、幸先良いスタートを切りましたが、直後の第2ゲームでJamrichova・Urgesiペアがブレイクバックします。その後さらにお互いにブレイクしあい、訪れた第11ゲームで木下・齋藤ペアが再びブレイクし、次のサービスゲームをキープすれば第1セットをとれるところまで来ました。が、再度ブレイクバックされ、タイブレイクへ。一時期1-4まで話されたところを5-4まで押し返し、あと2ポイントまで行ったのですが、続けてポイントをとられ、7-5で第1セットを落としました。
第2セットは、準決勝までの勢いそのままに6-1で取り返しました。
スーパータイブレイクとなった決勝戦。お互いに一歩も譲らない試合となりました。18本のラリーを数えたゲームも制しました。が、7-10で勝利に届きませんでした。
その後行われた表彰式で、木下選手はインタビューの際、声を詰まらせる場面がありました。写真撮影のとき、齋藤選手はくやしさを浮かべながらも笑顔を見せてくれました。お二人のくやしい気持ちはいかばかりであったろうと思います。ここまでの戦いは決して順調ではありませんでしたが、苦しい試合を乗り越えて決勝まで進み、すばらしい決勝戦であったと思います。ここからのさらなる飛躍が期待できると確信しました。次にどこでお二人の試合を観戦できるかはわかりませんが、これからもひきつづき注目していきます。お疲れ様でした! そして、すばらしい活躍を魅せてくれてどうもありがとうございました!