ギリシア人コミュニティの街オークリー(Oakleigh)


今日はこちらで知り合った友人と、ギリシア人コミュニティの街として有名なオークリー(Oakleigh、オークレイとも)でランチをご一緒しました。

オークリーはメルボルン中心部から南東にある街で、フリンダースストリート駅(Flinders Street Station)からメトロPakenham線もしくはCranbourne線で20分ほどのところにあります。ただ、今日は工事による計画運休のため、振替輸送として用意されたバスで行きました(のちほど詳細を記します)。

とあるウェブサイトの記事によれば、メルボルンは世界で7番目の規模のギリシア人(ギリシア語を母語とする人)コミュニティを有する都市で、ギリシアおよびキプロスを除くと、世界最大の都市とのことです(孫引きでごめんなさい)。1850年代にメルボルンで始まったゴールドラッシュが移民のきっかけになったようです。

diasporatravelgreece.com

 

オークリー(モナシュ市)の南に隣接するキングストン市のウェブサイトには、ギリシア人コミュニティが形成された経緯が紹介されています。ゴールドラッシュを契機としたギリシアからの移民でしたが、その数が急増するのは第二次世界大戦後のことでした。労働力を求めていたオーストラリア政府はヨーロッパから移民を受け入れる政策を展開し、1970年代初頭までにギリシアやイタリアから多くの人びとが海を渡りました。当初はメルボルンの中心街の北部に居住していたギリシアからの移民は、自宅を構えるため郊外であるオークリーなどに移り住み、現在のコミュニティができあがったとのことです。

localhistory.kingston.vic.gov.au

 

このことに関連する堤純氏(筑波大学)の研究発表「ギリシア系移民のセンターとしてのオークレイ : ギリシア系コミュニティの役割に着目して」がありました。要旨のみなので詳細はわかりません。

doi.org

堤氏のウェブサイトによれば、論文は2023年4月に公開予定とのことです。公開が楽しみです。

www.geoenv.tsukuba.ac.jp

 

さて、オークリー駅から徒歩数分にあるイートンモール(Eaton mall)は歩行者専用道路で、ここにはギリシア料理を提供するお店が軒を連ねています。ここを散策しながら、今日はMythos Gyros Barというお店でランチをとりました。

イートンモールの入口

今日選んだのは、お店の名前にもあるMythos Platter for Twoという料理です。二名分のお料理が提供されるということですね。その中身は、写真のとおりです。

Lamb Cutllets、Skewers、Pork Sausage、Beeftekia、Gyros、Fries

Dips、Pita

Greek Salada

二人分ということでしたが、二人で食べきれなかったので、お店の人にドギーバッグをもらい、お持ち帰りにしました。このお店のドギーバッグは、縁がアルミニウム加工されていて、蓋をしっかり閉じられるようになっていました。すばらしい!

ドギーバッグ

ランチしたのち、街の北側を散策しました。途中、Oakleigh Libraryにも立ち寄りました。こじんまりした町の図書館です。書棚にはギリシア人コミュニティの街らしく、多くのギリシア語の本が並んでいました。

www.monlib.vic.gov.au

 

その後、再びイートンモールに戻り、バニララウンジ(Vannila Lounge)というお店でデザートをいただきました。

vanillalounge.com.au

 

私が頼んだのは、Frappe (traditional greek-style) というアイスコーヒーと、Hazelnut Cheesecakeというチョコレートケーキです。アイスコーヒーを注文するときに、「砂糖はいくつ?」と尋ねられました。「いくつ」ということは、1つの量が気になるところで、友人が「ふつうはどのくらい?」と質問したら、「自分次第だ」という返事。なるほど、そう来るか(笑)。とりあえず、二人で「1つで」と注文しました。ミルクを入れるかどうかも聞かれたので、ミルクも入れました。思ったほど甘くはなく、ちょうどよい塩梅でした。

Frappe

Hazelnut Cheesecake

最後に、友人からこのあたりで有名なドーナツ屋さんを紹介してもらったので、Cake Doughnutsのうち、Birthday CakeとCinnamon Sugarを1つずつお土産にしました(ウェブサイトに写真つきメニューがあります)。

todco.com.au

 

あとで調べてみたら、RichmondとSouth Yarraにも店舗がありました。South Yarraのお店は、プラーランマーケット(Prahran Market)のお隣でした。きっとその前を何度も通っているはず。あらためて今度チェックしてみます。

こうしてメルボルン近郊の街を訪ね歩くのは、いろいろな発見があり、とても楽しく、また勉強になります。次はどこへ行きましょうか。

 

追記 メルボルン市内からオークリーまでの交通

冒頭でも記したように、工事による計画運休のため、フリンダースストリート駅から代替輸送のバスを使ってオークリーに向かいました。今朝、電車が止まっていることを知ったのですが、それによるとコールフィールド駅(Caulfield Station)までは電車で行き、そこからバスと記してありました。が、1月22日から28日はその区間もバスの代替輸送であったようで(そのように記してありました)、駅の係員に教わったとおり、駅の川向うにあるアーツセンターの前からバスに乗り、コールフィールド駅に行き、そこで乗り換えてオークリー駅に着きました。おおよそ50分でしたので、ほぼ予定時刻どおりでした。ちなみに、料金は徴収されませんでした。4.6ドル助かりました(笑)。

コールフィールド駅に向かう途中、メルボルン市内と市の南近郊を結ぶ主要道路セントキルダ通りで、トラムが大渋滞を起こしていました。途中、人が軌道上に横たわって救命救急を受けているようすを目撃しました。この通りはいくつもの系統のトラムが走行していることから、大きな乱れに繋がったかと思います。しかし、人命第一です。この方がご無事であることを祈ります。

帰りも同じ経路で帰ろうとしたところ、次に来たバスは別のルートでした。バーンリー(Burnley)という市内にほど近い別の路線の電車の駅に直行するとのことでした。これに揺られること30分ほどでバーンリー駅に着き、そこから電車で3駅、無事にフリンダースストリート駅に戻ってきました。

それにしても、Pakenham線とCranbourne線はメトロでも主要な路線で、多くの人が通勤、通学に利用しています。モナシュ大学もオークリー駅のお隣、ハンティングデール駅(Huntingdale Station)で下車し、バスで向かいます。多くの人に影響が出ているのではないかと想像しました。